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認知症介護のスペシャリストとして
認知症介護のクリクリ

認知症介護のクリクリ

はたらくひとに聞きました【小規模/GH クリクリ】

管理者 寺門さん

管理者 寺門さん(H26年入職)
◇介護職に就いたきっかけはありますか?
→私もよく面接でよく候補者の方に聞きますね。
大体のひとは、おじいちゃんとかおばあちゃんが好きでとか、笑顔を見たくて、とかの答えが多いと思うのですが、私は正直そんな感じではないです(笑)。

単にスーツを来て事務職のような仕事をする自分が全くイメージ出来なかったんです。
父親がそのような仕事をしていたのですが、もしかしたら反発心があって違う仕事を選んだのかもしれません。それよりも常に体を動かしているような仕事をしたいと思い、福祉系の学校に通うことにしました。

◇寺門さんは介護の仕事が好きで好きでしょうがなくて、という話を他の職員の方から聞いたことがあるので意外ですね(笑)
→私が介護職を始めたのが平成9年で介護保険が始まったのが平成12年でした。
最初の3年は老人ホームに努めていて、当時は正直誰もやりたがらない仕事だったと思いますが、介護保険制度開始以降は「世の中に必要な仕事」として、周囲からの見る目も大きく変わったと思います。

いわゆる3Kと云われてきた仕事ですが、だいぶ労働環境や条件なども変わったと思います。最初は確かに好きで始めた仕事というではないですが、いまはとてもこの仕事に情熱を持っています。
有朋会の組織風土
◇前職ではどのような業務をしていましたか?
→もちろん介護の仕事をしていて、とても大きい法人でした。グループ内で社会福祉法人と株式会社の仕事をどちらも経験しましたが、17年くらい在籍していました。

◇有朋会に転職されたきっかけは?
→本当に大きい会社だったので、任される仕事の規模も大きかったんです。100人規模の特養などを見ていました。

大きい規模で施設単位での仕事をしてきて、正直少し疲れたと言いますか、もう少し身近な利用者さんと深く向き合う仕事、原点に戻るような介護をしてみたいなと思うようになっていました。
ただ、前職で本当にたくさんのことを学ばせていただたいたので、ネガティブな感情は全くありません。

たまたま前職の同僚が有朋会に転職をしていて、話を聞いたのがひとつのきっかけになりました。
有朋会の施設の対象者はすべて認知症の方、という独特な分野でしたので、有朋会に入れば専門性が身につけられてもっと介護の深いことを知れるのではないかと思ったんです。

◇有朋会に来て、組織風土の違いはありますか?
→前職はとても数字の部分に厳しい会社でした。いつも会議のときはピリピリしていて、神経をすり減らしていました。有朋会に来てそれはあまりなくなりましたね。
売上や数字ももちろん重要ですが、より「良い介護」に集中できる環境だと思っています。
クリクリ介護の特徴
◇クリクリの利用者さんはどのような方でしょうか?
→前職でも認知症の方の利用者が多かったのですが、そうでない方ももちろんいて、いろいろな症状の方がいました。
ここは基本、認知症の方しかいないです。ただし同じ認知症でも、栗田病院という精神科病院が運営する施設ですので、症状が割りと重めの人が多くなります。
他の介護サービスではもしかすると難しい方が、「クリクリだったら」ということで利用されます。

◇そのような利用者さんをケアする難しさはありますか?想定外なこととか多いのでしょうか?
→いや(笑)基本すべて想定外です。
こちらが予想したこととか準備したこと通りには全くなりません。
言い方が適切かどうかわかりませんが、ある意味これほど毎日が新鮮な職場もありません(笑)

◇大変ではないですか?
→いやこれが本当に私にとっては、型にハマったルーチンの介護ではない現場で、毎日ワクワクで楽しんでいます。

◇クリクリが取り組んでいる科学的介護とはどのようなものですか⁉
→「自立支援介護」というものに取り組んでいます。
”水分” ”運動” “栄養” ”排泄” という4つの大きな柱があります。
この4つを上手く組み合わせて認知症の症状を軽減していく介護を実践しています。
この中でも水分が特に重要で、症状が重くなっている人は水分がうまく取れていないことが多いです。
簡単に言えば水分をとって、運動すると水分が周り血が巡って、お腹が空いて食べて栄養を取って、排泄になるというサイクルが生まれるようにしています。
症状が重い利用者さまの場合は、強い薬のせいで排泄がうまくいかなくなることもあるので、症状が落ち着けばおくすりの減らし、食事環境も整えることで腸内環境を整える。トータルな環境の整備をしています。

この自立支援介護に出会って、いままでの私達がやってきた介護を先に進めるクリクリの方向性が決まったと思っています。
◇この施設ではどのような人たちが働いていますか?
→小規模多機能の施設で11人、グループホームでは8人、男女比はデイサービスとかに比べると若干男性が多くて、女性7:男性3くらいですね。
年代は60台2人、30代から50代くらいまでばらばらといます。
職種はケアマネ1名、私管理責任者、看護師は1名ずついて、あとは介護職と介護助手です。

◇どのようなチームですか?
→みんな明るいです。暗いな・・という人はいないですね(笑)。
私自身もグループホームの勤務は初めてでしたが、有朋会に入った際に強く希望して配属してもらったのですが、正直最初の第一印象は暗い、でした。
徐々に組織風土を変えていって今の明るいチームが出来てきたと思います。

◇ここで働くとなにが身につきますか?
→やはり認知症介護の専門性と忍耐力ですね。
あとは細かいケアをする力が身につくと思います。この現場では、スピードは求められていません。
利用者とのコミュニケーションに時間を割いてケアをすることが重要視されていますので、他の介護施設よりも利用者さんに対する細やかさが身につくと思います。

◇どのような人にこの施設で働いてもらいたいでしょうか?
→素直な人でしたら大丈夫だと思います。
ここでは他とは少し違う介護のやり方がありますので、ご経験とか資格よりも、素直にクリクリのやり方を取り入れてできる人。
もちろん経験がある方は、言われたことだけでなく、臨機応変に自分の経験値を生かしてもらえればと思いますが、入口は素直にわたしたちのやり方を実行できる人が合っていると思いますね。


※インタビューは2022年8月に収録されました。
スタッフ構成など、ご応募時点とは異なる可能性がございます。