医療法人社団 有朋会

”人が辞めない”組織づくり

高い職員定着率を誇る医療法人グループ

高い職員定着率のヒミツ
~ 「こころ」に温かな灯りをともすという理念を体現 ~
「私たちの使命は、患者様、利用者様、ご家族様、地域連携機関、地域住民、有朋会職員といったあらゆる方々の『こころ』に、温かな(ホットな)灯りをともすこと、笑顔を増やし続けることです。」
医療法人社団 有朋会の理念の冒頭部分です。

『医療法人社団 有朋会』は茨城県にある地域精神医療を担う医療法人グループです。
茨城県那珂市にグループの拠点となる栗田病院を運営しています。
水戸市では、サテライトクリニックとなる『こころのクリニック水戸』を運営しています。

その他、障害福祉サービス、介護サービスの事業所を近隣の市町村で複数展開しています。
数年前には『一般社団法人 こころの未来創造舎』を立ち上げ、活動の幅をさらに広げています。

『医療法人社団 有朋会』と『一般社団法人 こころの未来創造舎』を合わせて、私たちは『栗田病院グループ』と呼んでいます。茨城県中央部の精神医療を担う中核の医療法人グループです。

冒頭の理念の言葉通り、有朋会職員の「こころ」には温かな灯りがともり、笑顔があふれています。
その結果は、地域でも圧倒的に高い職員定着率として表れています。

茨城県中央部の地域精神医療を担い地域で躍進する『栗田病院グループ』の職場風土について特集しています。
数々の組織風土改革の取り組み
~ はじまりは理事長の所信表明から ~
平成25年4月1日に、現理事長である栗田裕文理事長が就任しました。

その就任式の際に発表されたのが「楽しく働こうプロジェクト」です。

それ以後、栗田病院グループでは数々の組織風土改革に取り組んできました。
そして、高い定着率を誇る栗田病院グループの組織風土が産み出しています。
■ 栗田病院グループの離職率推移 ■
過去3年間の栗田病院グループの離職率の推移です。(定年や転居などの意図しない退職理由も含む)

2019年度 離職率 8.7%
2020年度 離職率 9.9%
2021年度 離職率 6.5%

医療・福祉における離職率の全国平均は14.4%(厚労省令和2年雇用動向調査結果)。

栗田病院グループの離職率は全国平均より大幅に低く、特に2021年度は全国平均の半分以下と圧倒的な結果になっています。
働きやすさは、「離職率」という分かりやすい数字として現れています。

今でこそ、このような状態ですが、実は離職率も高く組織の危機と言える時期も過去にはありました。
その時期に就任したのが現在の栗田裕文理事長であり、冒頭の所信表明につながります。
取組み① 休みの取りやすい職場づくり
~ 男性育児休暇の取得事例も ~
栗田病院グループでは、人事課が部署単位で有給休暇の取得率と時間外勤務をモニタリングしています。
有給取得率が低かったり、時間外勤務が多かったりすると、「改善アラート」が出されます。

この取り組みは以下の結果になって表れています。

【2021年度】
○有給休暇取得率 75% (医療福祉 全国平均 58.0%)
○時間外勤務 4.1時間/月(R4.4~R4.11実績)
※参考(看護師 全国平均16.3時間/月)

「計画有給制度」や「半日有給制度」の導入なども通して休みやすい制度作りを行っています。
特に半日単位で有給休暇が取れる「半日有給制度」は子育て世代の職員にとても好評です。

女性や子育て世代が多い組織のため、仕事と子育ての両立支援に関しても積極的に取り組んでいます。
常時10名程度の職員が産休・育休を取得しており、そこからの復帰率はなんと100%。
近年注目される男性の育児休暇取得事例も多数あります。
取組み② 職員からの意見や風土を"見える化"
~ 定期的に職員アンケートを実施 ~
定期的に職員アンケートを行っています。

2019年度からは、職員アンケートに(株)アトラエによるエンゲージメント測定ツールwevoxを利用し、年4回のアンケートを実施しています。
測定ツールを取り入れることで、他の組織との比較ができる様になりました。有朋会グループの良いところも課題であるところもよりはっきりと把握できます。
職員アンケートは調べることよりも、その後の対応が大切です。

① 職員アンケートの実施
② 結果のフィードバック
③ 改善プランの作成と実施
④ 次回の職員アンケートで改善プランの効果を確認
このサイクルをコツコツと実施しています。

アンケートは匿名なので職員たちも本音で意見が書けます。
耳の痛い意見もありますが、改善活動を重ねた結果、今ではポジティブな意見が増えてきています。
取組み③ 失敗を責めない風土づくり
~ 心理的安全性づくりの先駆け ~
心理的安全性とは組織の中で自分の意見や考えを表現しても、責められないし認められるという感覚のことです。

心理的安全性がある組織は生産性も高いとされ、組織風土の健康指標の1つと考えられています。
栗田病院グループでは、2013年度より失敗を責めずに次に活かせる風土づくりを開始しました。心理的安全性という言葉が世に出てくるずっと前です

その名も『失敗は宝』プロジェクトです。
■ 『失敗は宝』プロジェクト ■
『失敗は宝』プロジェクトとは、インシデント・アクシデント報告の仕組みづくりのことです。

インシデント・アクシデント報告はいわば、失敗したことや危なかったという報告です。
ともすると、反省文のような使われ方をしたり、報告したことで怒られたりすることもあるかもしれません。

インシデント・アクシデント報告書を出すと怒られる。
「だったらなるべく書きたくない。」「インシデント位なら書かなくていいや。」
そうしてヒヤリハットが見過ごされる。その結果、アクシデントに至ってしまう。

この悪循環を断ち切ろうというのが『失敗は宝』プロジェクトです。
キーワードは“言い訳大歓迎!!”です。
「不注意が原因でした。」と個人に原因を求めません。
不注意がそもそもどうして起きてしまったのか。
「だって・・・」 「いままでは・・・」 「他の人は・・・」
どんどん言い訳をしてもらうことで、背景にあるルールやシステムの問題が見えてきます。
失敗は医療・介護サービスの質を高める“宝”が眠っている。だから“失敗は宝”なのです。

『失敗は宝』プロジェクトが始まって、インシデント・アクシデント報告書は劇的に増えました。
年間で数十枚のだった報告書が今では400枚以上。

失敗を責めたり、個人に原因を求めたりするのではなく、失敗を前向きに捉え、改善に生かそう。そのためにインシデント・アクシデント報告書をどんどん出そう。
“失敗は宝プロジェクト”は、心理的安全性の高い組織風土を栗田病院グループにもたらしてくれています。
未来の仲間たちへ
栗田病院グループで一緒に働いてみませんか?
『こころの未来を創造する』
これは2025年に向けた栗田病院グループのキャッチコピーです。

『こころの未来を創造する』には、医療・介護・福祉を出発点しながら、患者様、ご利用者様、ご家族様、あるいは地域の方々、そして職員がともに明るい未来を歩もうという想いが込められています。
このサイトをご覧になって、私たちの活動や風土、想いに触れて頂き共感してもらえればと願っています。

施設紹介

医療法人社団 有朋会
所在地
〒311-0117 茨城県那珂市豊喰505
代表者
理事長 栗田 裕文
設立
昭和42年10月開設 昭和46年9月法人設立
従業員数
342名※非常勤含む(令和4年4月時点)
事業内容
有朋会は次の3つの柱をもった「こころ」の専門医療機関です。

1.急性期医療
県内初の精神科急性期治療病棟を持ち、早期入院、早期治療を実現します。

2.社会復帰支援
精神科リハビリ(作業療法やSST)が充実しています。作業療法士の数は県内の精神科病院では最多です。また、様々な社会復帰施設やデイケア、デイナイトケア、訪問看護などで退院後の生活をサポートします。

3.認知症ケア
予防や在宅生活支援のための認知症専門のデイサービス、そして不調時のケアやご家族の休息(ショートステイ)を認知症治療病棟で行います。現在のところ根治療法がない認知症ですが、だからこそ、その患者様が、その方らしく過ごせるケアを実践して参ります。
ビジョン
「こころの未来を創造する」
当院はこのビジョンに向かって地域精神医療のさらなる発展と地域の方々へきめ細やかな医療の提供を行っています。

茨城県県央部から北部にかけての精神医療、認知症医療に関する基幹病院となっています。
統合失調症をはじめとして、うつやパニック障害、不眠症、もの忘れなど、様々なこころの病気に答える病院を目指しています。
多職種の連携やチーム医療で早期治療・ケアを推進し、デイケア、デイナイトケア等のリハビリプログラムや、援護寮、福祉ホーム等の住居プログラムの充実で、社会復帰にも力をいれています。